人柄とコミュニケーション能力
「どうしてこの場でこんな発言するのかな?」
「言いたいことだけ主張する人がいるんだけど、困ったな」
「単語だけで語られてもわからない、若い子たちLINEのしすぎで会話出来ないの!?」
コミュニケーションの課題はどんな職場や組織でも起きている。
人と組織の変わるを支援する、コーチ・人材育成コンサルタントの坂本祐央子(さかもとゆみこ)です。
『コミュニケーションは、先天的で決定的な個人の資質、あるいは日本人の努力など人格に関わるものと捉える傾向があり、それが問題を無用に複雑化していると私は感じる。
理科の授業が多少苦手だからといって、その子の人格に問題があるとは誰も思わない。』(平田オリザ:わかりあえないことから)
平田オリザさんは、劇団の演出家であり、大阪大学コミュニケーションデザインセンターの教授。私が青山学院大学でワークショップデザイン(WSD)を学んだ時に授業を受けたことがあります。
上記のように、「変な間で主張するからこの人って変なひと」ではなく「人格とコミュニケーション能力は別」だと書かれています。
そして、コミュニケーション能力はトレーニングで強化できるということも。私がコーチングやファシリテーションを教えてトレーニングしているのも、まさにこういったこと。
関わり方のツールである「言葉」を変えると、人柄まで「いいひと」「包容力のあるひと」「信頼できるひと」のように伝わる。
多様なひとや価値観で溢れる社会(ここではグローバル社会と言っています)では、『異文化理解能力』が求められている。
- 自分を主張を伝えることができる
- 相手の発言の背景(コンテクスト)を理解することができる
- 相手との違いに互いに時間をかけて妥協点を見出すことができる
これが出来るとグローバルな経済環境で力を発揮できる。
しかしながら、日常の社会生活ってどう?
- 相手の意図を察して機敏に行動できる
- その場の空気を読んで反対意見を言わない
- 輪を乱さない
いわゆる「同調圧力」
この間をどう埋めるのかが書かれているので、好きな本のひとつ。
わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/18
- メディア: 新書
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年明けに、平田オリザさんのようには行かないけど、演じること、つくることを通して自分のコミュニケーションに気づく研修にチャレンジする。
演じるということは、表面的に映るものと内面的な本質や背景(コンテクスト)に気づく手段のひとつ。臆することなく楽しみつつ感じる研修にしたい。